シヴィライゼーションどどーん
朝起きたら、夫が勝手に買ったシヴィライゼーションが届いていた。
シヴィライゼーションといえば、経験者がルール説明なしで遊んでも5〜6時間かかると噂の、超重量級ど変態ゲームである。
「引っ越したばかりで全然部屋も片付いてないのに、なんでやったこともない超重量級ゲーム買ってるの、しかも拡張も2つも買ってるの」と夫を叱った後、
しかし新しいゲームが家の中にあると思うとやってみたくなるのがボードゲーマーの性である。
準備〜テーブルに入らなくて、秋〜
夫も私もシヴィライゼーションは初めてだった。
まず驚くのはコンポーネント(部品)の多さである。
小さなチップの種類が多すぎて、分類が困難。型を抜いている最中にめんどうくさくなる事態が発生した。
またわが家は最近テーブルを新調したばかりなのだが(4人でアグリコラができるサイズ150×90cm)、
シヴィライゼーションは2人分しか入らないことがわかった。
4人で遊ぶ場合は、手のひらや椅子の上などを活用すればよいと考えられる。
とりあえずノリとセンスでセットアップしてみたものの、 私はルールを読み上げてもらっても全く理解できる自信がなかったので、分厚いルールブックは夫に託してしばし寝た。
ー2時間後ー
寝て起きても夫はまだルールブックを読んでいた。
しばらくすると、夫は顔を上げた。
「まずはショートバージョンをやります」
ショートバージョン 〜私はドイツの宰相、ビスマルク〜
ルール理解のためのショートゲームというのがあるらしい。
まず、ランダムでボードを引く。私はドイツの宰相、ビスマルクになった。
お腹は出ているけれどとっても強そう!ビスマルクと聞いてテンションが上がる。
対する夫は中国の才女、武則天である。
文化と政治と戦争のゲーム、シヴィライゼーション。
技術を発展させて、文化や軍を育て、自分の国を作っていく。
お金と技術をかき集めて、建築物をつくったり、偉人を連れてきたり、軍隊を増やしたりする。
最終的には、
・文化的勝利(文化レベルMAX)
・経済的勝利(コイントークン15枚ゲット)
・技術的勝利(宇宙開発技術の獲得)
・軍事的勝利(相手の首都を陥落)
のいずれかを目指す。
どんな国にするのか、それは我々の思いのままである。
今回のショートバージョンでは、「誰かが灌漑技術を身につけて、3個めの都市を作る」までを行う。
かわいいコンポーネント
当ブログでは詳細なルールは大胆に省略し、代わりに素敵なコンポーネントを紹介することにした。
これはほろ馬車(開拓隊)と軍隊である
開拓隊がころんとしていてなかなか可愛いのである。
ゲーム中大活躍の開拓隊。
タフな偉人たち
偉人タイルというのがある。
ナポレオンみたいな人とか、ガリレオとかアインシュタインのような人がいる。
この偉人たちを自分の都市に連れてくれば、お金が増えたり、文化レベルや生産力や軍事力が高くなったりするのだ。
彼らは鉄の精神と肉体を持っているので、水辺以外の平地ならどんなところにでも連れてくることができる。
「ようこそ我が国へ、さあどうぞおくつろぎください」と砂漠に放ってもよい。
偉人は細かいことは気にしないのである。
都市の建設
最初に首都を立てる。
とにかく都市が増えなければお話にならない!ということで、急ピッチで都市建設の準備を進めた。
事件です!
…
ザッザッザッと軍隊が土地を踏み荒らしていく音が聞こえる。
海辺で遊んでいた子らが逃げて行く…
「おとうちゃぁん」「おかあちゃあん」
そして燃え盛る戦火……
許してくれ…村長よ…幼子よ……
そう、私の軍隊が先住民の村を襲ったのである。
ウォーゲームなんて生まれてこのかたやったことのない私は戸惑った。
なんて野蛮なゲームだろう!
しかしここに村があると自分の都市が作れないという。
ならば仕方があるまい……
ズドドドドーン
ピシャー
意気揚々と乗り込んだわが兵隊たちは士気が高く、順調に村を陥落させていった。
勇猛果敢な騎馬兵と猪突猛進の槍兵が刺し違いを覚悟の上突進し、無事に村長の首をとったのである(平成海辺の戦い)。
熾烈な戦いは、カードデッキを使って行ったものである。
歩兵隊や騎馬隊などいろんな人が登場。それぞれ相性があるので、弱そうな歩兵隊でも、頑張れば高みを目指せそうである。
さてこのゲームでは、さらに恐ろしいルールがある。
軍隊や開拓隊は一歩一歩マスを移動してくるのだが、
もし軍隊が敵の開拓隊のところを通りたかったら、
蹴散らしてもいいのである。
なお、写真のようにひっくり返す必要はない。必要はないが、せっかくなのでこのようなアクションを入れると盛り上がるのではないだろうか。
ついでに金貨を奪ったり略奪行為もできるという。
なんてお得なひどい話ではないか……
開拓隊を蹴散らした私の活躍により、わが国は3つめの都市を建設できた。
ついでに、どこで習ったのか知らないが灌漑技術も手に入れた。
ショートゲームは以上で終了である!
感想〜文明の発展を体感できるゲーム
思ったより野蛮でバイオレントなゲームだった。
私も平和主義の自分がウォーゲームに取り組む日がくるとは思わなかったが、文明の発展を体験している感じはとても面白い。芸術の国であっても、軍備増強もまた避けられない道なのだ。
やることも想像していたより難しくなかったのでよかった。
最初はできることが少ないので、ちょっとずつルールを覚えていくことができる。
都市を建物でいっぱいにしたり、探検してアイテムをとったり、気が向いたら芸術に専念したり、はたまた敵を侵略したりと、要素盛りだくさん。
いろんな挑戦ができそうだし、いろんな勝ち方ができるし、
歴史とドラマが生まれて面白い気がする。